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最強の勉強法『SOAR』

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SOAR とは

SOAR(ソアー)とは人の記憶のシステムに基づいた学習法です。

実験結果としても効果が発揮されてるみたいです。

  • 134 人の学生を対象にしたテストでは、半数は SOAR のトレーニングを受け、もう半分は普通にテストを受けてもらったところ、普通に勉強した学生よりも事実、関係、概念のテストの成績が良かったそうです。[2]
  • SQ3Rと SOAR を比較したところ、SOAR を使ったグループの方が 20%も多く難しい概念を理解したそうです。[3]

SOAR の詳細については後述します。

人の記憶システム

人間の記憶は下記の図のようになっています。

感覚記憶

感覚記憶は外部の刺激を受け取ります。

例)本、単語、図表など

選択(注意)

それから「注意」が無関係な刺激を取り除いて、ワーキングメモリに伝えます。

ワーキングメモリ

ワーキングメモリは作業記憶と呼ばれるもので、一時的に記憶しながら作業を行うものです。そこから新しい知識を保存し、長期記憶になります。

長期記憶

記憶を引き出すときは長期記憶を「検索」して、ワーキングメモリで作業をします。

この流れに基づいて、考えられた学習方法が「SOAR」になります。

SOAR

SOAR は以下の 4 つの頭文字をとったものになります。

Select(選択)

膨大な情報から本当に必要なものを抜き出す

良い例: 必要な情報だけノートに書く

悪い例: 手当たり次第ノートに書く

Organize(体系化)

選んだ情報を視覚的にわかりやすく並べる

良い例: グラフィックを使い情報をまとめる 悪い例: 情報をただリスト化して並べる

Associate(関連付け)

既に知っている情報と新しい情報を結びつける

良い例: 新しいアイデアと旧知の情報をアイデアを結びつける

悪い例: 新しいアイデアをそれぞれ個別に学ぶ

Regulate(調整)

要約やクイズ化を行なって情報を入れる

良い例: テストや要約で情報の確認をする

悪い例: ノートに書き出したものを再読する

もうお分かりかもしれませんが、ある程度脳や身体に負荷を与えなければ成果は出ないということです。筋トレとかもそうですね。

SOAR 実践 4 ステップ

前章の通り SOAR は 4 つの構成できております。

ここから具体的に掘り下げていきます。

例題は、共生に関する一連の科学用語と定義を学習するものです。

共生-2 つの生物が栄養的に密接な関係を持ちながら共生している状態

  • Commensalism - 共生の一種で、一方の生物が恩恵を受け、他方は影響を受けないもの。例えば、フジツボはクジラに便乗し、その旅で食料を見つける。フジツボはクラに害を与えることも、利益を得ることもない。
  • 相互主義 -共生の一種で、両方の生物が利益を得ること。例えば、チドリがワニの口の中に入り、ワニの歯についた虫やゴミを取る。チドリは食べ物を得て、ワニはきれいな歯を得る。
  • 寄生 -共生の一種で、一方の生物が利益を得て、他方の生物が害を受けること。例えば、マダニが犬の血を吸ったとする。マダニは栄養を取り、犬は病気にかかる。 [2]

《1》Select (選択)

学習した内容をできるだけ簡潔に重要な情報をすべてノートなどに書き出します。

  • 共生 -栄養関係にある 2 つの生物
  • 共生 -恩恵を受け、影響を受けない。フジツボ・クジラ
  • 相互主義 -両者が利益を得る。クロコダイル・チドリ
  • 寄生虫 -得する、損する人。ダニ・犬

《2》Organize(体系化)

次に体系化です。SOAR では体系化の方法として以下の 3 つを提唱しています。

  1. 階層:上下の関係
  2. シーケンス:順序ごとに並べる
  3. マトリクス:分類する

《3》Associate(関連付け)

次に、提示された情報同士を結びつけます。

関連付けには内部外部の 2 種類があります。

内部情報の関連付け

新しく学んだ情報の中で関連付けを行います。

  • 3 種類の共生
  • 栄養関係にある 2 つの生物
  • 生物 1 が常に利益を得る
  • 生物 2 は影響を受けず、恩恵を受け、あるいは害されることはない
  • フジツボは得をし、クジラは損をしない
  • 相互主義では、チドリとワニの両方が利益を得る
  • 寄生では、ダニが得をし、犬が損をする

外部情報の関連付け

既に持っている知識と新しく学んだ情報を結びつけます。

  • 公園のベンチに座っている男性は、コミュ障のようなもの。男は得をし、ベンチは無傷である。
  • 結婚とは、双方のパートナーが利益を得れば、相互主義のようなものです。
  • 相互主義では、みんなが良い投資信託に投資しているので、みんなが得をします。
  • 犯罪者は寄生虫のようなものです。被害者を犠牲にして利益を得ようとするのです。

《4》Regulate(調整)

最後に「要約」と「自己質問」を行います。要約ではここまでで体系化した情報をまとめていきます。以下のようなイメージです。

  • どのような種類の生物に害を及ぼすのでしょうか?
  • 生物はどのようなタイプに恩恵を受けているのでしょうか?
  • 生物はどのようなタイプに影響を受けないのでしょうか?
  • 宿主からサナダムシが食べられ、宿主が病気になりました。これは何という種類でしょうか?

まとめ

如何でしたか。

実は頭のいい人はこれを無意識的にやっている傾向があります。現代の研究では 1 番効率の良い学習法とされており、難しい概念の学習にも当てはまります。(逆に検索法や、場所法などは難しい概念を覚えずらい)

是非、日頃からやっていただけると読者さんの生産性アップにつながると思います。