yorio BLOG
Published on

為替と金利の関係

Authors
  • avatar
    Name
    yorio0109
    Twitter
目次

こんばんは。

近年急激な円安によって物価上昇が起こり、私生活にも影響が出てきました。
ちょっと前までは経済について興味もありませんでしたが、今後は知らなければ私生活に影響が出たり、知らない事で損をしたりしてきます。
幸運なことに、元証券会社の方に出会いファンダメンタルズについてご教授頂きました。 なので本日は、金融リテラシー的な観点で掲題について簡単に解説していきたいと思います。

経済の動き

金利や株価、為替の関係を知るには経済の動きを知る、要はお金の流れを知らなければなりません。
お金の流れを知るのに絶対知っておかなければいけないのは、各国の中央銀行の存在です。
日本だと日本銀行、アメリカは米連邦準備制度理事会(FRB)、ヨーロッパ圏は欧州中央銀行(ECB)などがあります。
では、各国の中央銀行とは何をしているか。

中央銀行の役割

各国の中央銀行の役割は、物価の安定です。
物価の安定とは何でしょうか。
日本銀行(以下日銀)では、このように述べています。

家計や企業等の様々な経済主体が、財・サービス全般の物価水準の変動に煩わされることなく、消費や投資などの経済活動にかかる意思決定を行うことができる状況

例えばですが、何か買いたいものがあるとします。
それが1年後に2,3倍の価格になっていたり、逆に1/2,1/3の価格になっていたりしていたらどうでしょう?
物価が激しく乱高していては買いたくても購入に悩んでしまいますよね。そうなると消費者が減り、世の中にお金が回らなくなり経済が萎縮していってしまいます。 それを防ぐために中央銀行が健全な物価の安定を目的として存在しています。

金融政策

物価の安定を目的なのはわかったけど、具体的に何をしてるのってところですが、物価の安定を図るために各国の中央銀行は金融政策を行なっています。
ここが1番重要です。

金融政策では具体的に何をしているのか。
それは、金融引き締めと、金融緩和です。

金融引き締め

景気が加熱しすぎた場合に利上げを行う(金利を上げる)

金融緩和

景気が悪化している時に利下げを行う(金利を下げる)

利上げ、利下げを行うとどうなる?

利上げ(金利を上げる)

金利が高くなると、お金を借りづらくなります。その分利子がつきますから。そうなると企業は設備投資や事業拡大に必要な資金を銀行から借りなくなります。
個人は、住宅ローンや、カーローンなどの金利も高くなりますので、お金を借りずに、銀行に預けるようになります。

それによって経済にお金の流通が少なくなり、景気が徐々に収まっていくという考え方です。

利下げ(金利を下げる)

利下げはその逆です。景気が悪化しているので、世にお金を流通させたいという意図があります。
利下げをすると、金利が低いので、企業は設備投資や事業拡大の為にお金を借ります。
個人は金利が低い時に、大きなローンを組んだりしてお金を借りるようになります。
その結果、お金が世の中に回り始めて景気を回復させていくという考え方です。
今の日本はここ20年近く景気が悪い状態が続いていますので、日銀の政策もここずっと金融緩和をしています。

※他にも色々な要因がありますが、基本的にはこの認識でいいです。

最近よくニュースで見るかと思いますが、FRBが0.75pt利上げしたーとか、ECBが0.25pt利上げしたー、日銀は変わらず金融緩和を継続ー。などとやっていますが、各国の中央銀行が経済を安定させる為に金利をコントロールしています。

余談ですが、経済ニュースを最速で入手したい場合は、ロイター社とブルームバーグ社がおすすめです。情報もかなり早く正確です。

金利と為替の関係

ここから本題です。
基本的に金利と為替は強い相関関係があります。金利が上がればその国の通貨は買われ、金利が下がればその国の通貨は売られます。
下記チャートを見て下さい。 fEskOphWCkPy4gRjNkm3DatUswj1/MidnUXsL0oACFRAO.jpg

これはドルインデックス、ドルそのものの通貨の強弱です。上に行くほどドルが買われ、下に行くほど売られています。 赤の垂直線あたりでコロナショックによりFRBが量的金融緩和を行いました。つまり、金利を下げました。じりじり上昇していたところが量的緩和によりドル安となっています。
また、青の垂直線はどうでしょうか。
この辺りはコロナ禍で受けた打撃から着実に回復していると判断されたため量的緩和の縮小が始まった頃です。その結果ドル高方向に向かう形となりました。
では何故金利が上がると通貨は買われ、下がると売られるのでしょうか?

答えは簡単です。
金利が高い方が得をするからです。
例えばA銀行の金利が5%、B銀行が0%の金利だとします。どちらの銀行に預けますでしょうか。もちろんA銀行ですよね。A銀行にお金を預けるだけで資産の5%も増えるんですから。
それが各国間の金融政策によって行われています。現在アメリカの10年国債金利は4%前後。
対して日本の10年物国債はここ数十年0%を推移しています。
当然お金持ちの資産家や、機関投資家、ヘッジファンドらは金利の低い通貨を売って金利の高い通貨を買うことになります。
例で言うとA銀行がFRB、B銀行が日銀になりますね。2カ国の金融政策が明確になっているので急激な円安となっていると考えられます。

ウクライナ侵攻による物価高騰やなど様々な要因があるので金融政策のみが材料になるわけではありませんが、各国間の金融政策はそれだけ為替相場へ影響を与えます。

※トルコリラや、メキシコペソなどマイナーな通貨は金利が非常に高いのになぜ買われない?という疑問になると思いますが、マイナー通貨(発展途上国)と呼ばれるだけあってそれなりに破綻のリスクがあります。なのでどんなに金利が高くてもメジャー通貨(先進国)が取引されます。

如何でしたでしょうか。
知ってても国家レベルのことで関係ないとお思うかもしれませんが、金利が上がると大きい買い物をしたい時(住宅ローンや、カーローン)などの判断材料にもなります。
将来の金利が高くなりそうだから固定金利制を選ぶのか、今後も金利は低そうだから今大きい買い物しちゃうかなどなど。。
それだけ金利は消費者に影響を及ぼしますので是非ご存知なかった方は覚えて頂ければと思います。
正直まだまだ書き足りないですが、また機会があれば書きたいと思います。

以上、お疲れ様でした。